練りに練った計画を実行する日がやってきました。
二つのプロジェクトも大体段取りができ、月曜朝一、始業前に客先に報告メールを済ませて、上司に体調不良を申し出て、その日は帰宅しました。
妻にはちょっと出掛けてくる、とだけ伝えて、私は旅に出ることにしました。
片道切符の自分探しの旅です。
良かったのか、悪かったのか、計画していた場所は前日の大雨で通行止めでした。進路変更して、周辺をさまよっておりました。良さそうな場所を見つけました。
そこからは・・・ちょっと書けません。
結果的には一晩を過ごして、二日目の夜、ウトウトしていたら、ライトを照らされ、眩しいなと思ったらお巡りさんに見つかりました。両足がケガして動けなかったので、抱きかかえられ、パトカーに連れられ警察署でカップラーメンを頂きました。妻が駆けつけてくれて、自宅へ帰りました。
一日目は届け出を出して、二日目は無断欠勤をしてしまったので、翌日、両足が激痛でしたが、ちゃんと出勤しました。普通に席に着いて、仕事をしようとしていたら、上司に呼び出され、色々と聞かれました。
とにかく、仕事のことは考えずに、少し休むこと。
両足がとにかく痛かったので、病院へ連れてってもらいました。
それがその会社との最後のお別れとなりました。
病院での検査結果、両足は打撲だが、肝臓の働きが悪く、すぐにもっと大きな病院で診てもらう必要がある、ということで、すぐに救急車に運ばれました。そのお医者さんの言葉が今でも覚えております。
私は医者であり、あなたはどうあれ、私はあなたを治す義務がある。
地元の総合病院で数日間、入院となりました。
この入院は、地獄でした。
食事は味気ない、点滴は痛い、寝っぱなしの腰は痛い、やることない、何でこんな目に遭わないといけないんだ、という思いばかりでした。
肉体的には回復しつつあり、退院を迎えました。
精神的にはやはり厳しいということで、自宅に帰ることもなく、紹介して頂いた精神科の閉鎖病棟へ入院することになりました。
病棟へ入る際は荷物チェックがあり、刃物や薬は申請が必要で、ほとんど携帯と衣服のみで部屋へ入りました。部屋は個室で、思ったよりも綺麗で、普通にビジネスホテル並みでした。閉鎖病棟なので、やることは一つ、部屋でテレビを観るか、携帯をいじるか、だけです。
担当の看護師さんと面談があり、とにかく仕事のことは考えず休むこと、というミッションが与えられました。
ここでの入院は一ヶ月過ごすことになりました。